ワイヤレスヘッドホンやイヤホンのノイズキャンセリング機能は、いまではほとんどのモデルに搭載されています。通信用のチップセットに統合されたANC機能を採用したモデルや、ANC用に独自のチップセットを搭載したモデルなどさまざまなモデルが登場しています。独自のチップセットを搭載したモデルは、ノイズキャンセリングのアルゴリズムやノイズを収音するマイク(センサー)などが最適に設計され、他モデルとの差別化が図られています。
「WH-1000XM5」
「WH-1000XM5」は、日本の総合電機メーカー「ソニー」から登場した独自のノイズキャンセリング機能を搭載したヘッドバンド型Bluetoothワイヤレスヘッドホンです。
ヘッドホンの外側と内側に片耳4基ずつ、合計8基のセンサー(マイク)を使用した「マルチノイズセンサーテクノロジー」を採用しています。収音精度が飛躍的に向上し、比較的高い周波数帯域のノイズキャンセリング性能の向上により、街中でもより静寂を実現することができます。従来モデルでも搭載されていた「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1」に加えて、新たに「統合プロセッサーV1」が組み合わされたことにより、8基のセンサー信号を高精度に制御することが可能で、高いレベルのノイズキャンセリング性能を実現しています。
「オートNCオプティマイザー」が搭載され、ヘッドホン装着時の個人差を自動で検出し、ユーザーに合わせてノイズキャンセリング特性を常に最適化することができます。気圧センサーも搭載され、飛行機に搭乗中など気圧の変化に対してもノイズキャンセリングを最適化することが可能です。
「アンビエントサウンド(外音取り込み)モード」を搭載し、ヘッドホン外側のマイクで周囲の音を取り込むことで、音楽を楽しみながら周囲の音を聞くこともできます。「ボイスフォーカス」機能を搭載し、オンにすることで、ノイズを抑えつつ人の声を取り込むことが可能です。「スピーク・トゥ・チャット」機能を搭載し、話したいときに声を発するだけで音楽再生を一時停止し、外音取り込みモードに自動で切り替えることができます。「クイックアテンションモード」を搭載し、タッチセンサーコントロールパネルに触れている間、一時的に音楽の音量を絞り、周囲の音を取り込んで聞きやすくすることが可能で、周囲の状況をすぐ把握したい場合などに活用することができます。
ドライバーは、専用設計の30mmネオジウムダイナミックドライバーユニットが搭載されています。柔らかいエッジ部と軽量で高剛性なドーム部を両立したカーボンファイバーコンポジット素材が採用され、低音域から高音域までの再現性が高められ、より自然で伸びのあるサウンドを楽しむことができます。
「DSEE Extreme」テクノロジーに対応し、AI(人工知能)技術によりあらゆる音源をハイレゾ級の高音質にアップスケーリングすることができます。圧縮により失われた音源本来の周波数特性をより高精度に再現することで、臨場感あふれるサウンドを再生することが可能です。
ワイヤレスでもハイレゾ音質を楽しむことができるLDACコーデックをサポートし、対応デバイスと接続することでハイレゾコンテンツを原音の細かい表現まで忠実に再現することが可能です。「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1」に内蔵のDACとヘッドホンアンプを使用することにより、32bitのオーディオ信号処理をおこなうことで、ワイヤレスでも高品質な音を表現することができます。
全方位に広がる音に包まれるような「360 Reality Audio」に認定されています。専用アプリ「Headphones Connect」で耳の形やヘッドホンの特性に最適化することで、よりリアルな臨場感あるサウンドを楽しむことができます。
スマートフォンやiPhone、PCでのハンズフリー通話にも対応しています。左右4基ずつのマイクを用いたビームフォーミング技術により、通話者の声だけを確実に捉えることができます。AIによる機械学習アルゴリズムで実現されたノイズリダクションシステムにより、環境ノイズを分離し、騒がしい場所でもクリアな音声での通話が可能です。
装着検出に対応し、一時的にヘッドホンに外すと自動で音楽が一時停止し、タッチセンサーも一時無効になり誤作動を防ぐことができます。ヘッドホンを再度装着すると音楽を自動で再生することができます。また、ヘッドホンを外したまま一定時間経過すると、自動で電源がオフになり、バッテリーの消費を防ぐことができます。
ハウジング部にはタッチセンサーコントロールバネルを搭載し、スマートフォンなどの音楽再生デバイスの再生・一時停止、曲送り・曲戻し、音量調整、電話の受話・終話などを操作することが可能です。SiriやGoogleアプリなどのスマートフォンの音声アシスタントの起動にも対応し、ヘッドホンだけでさまざまな操作をおこなうことができます。GoogleアシスタントとAmazon Alexaの音声アシスタントにも対応し音楽プレイヤーの操作やニュースの確認、調べものなどを音声操作でおこなうことができます。
連続再生時間はノイズキャンセリング機能オン時で最大30時間、ノイズキャンセリング機能オフ時で最大40時間サウンドを楽しむことができます。急速充電にも対応し、3分の充電で最大1時間再生することができます。USB PD(Power Delivery)充電に対応し、3分の充電で最大3時間再生することができ、急な外出時に役立てることが可能です。
無料アプリ「Headphones Connect」を使用することで、ノイズキャンセリングや外音の取り込みレベルの調整や、好みの音質にカスタマイズすることができるイコライザーの設定、「DSEE Extreme」のオン・オフなどをおこなうことができます。
Bluetoothのバージョンは5.2で、対応プロファイルはA2DP、AVRCP、HFP、HSP、対応コーデックはSBC、AAC、LDACをサポートしています。2台の機器に同時接続できるマルチポイント機能や、8台までの機器とペアリングできるマルチペアリング機能も対応しています。
有線接続にも対応し、付属のヘッドホンケーブルを使用することで、ハイレゾ音源の音を損ねることなくそのまま再生することが可能です。再生周波数帯域は4Hz〜40kHzで、有線接続・POWER OFF時のインピーダンスは16Ω(1kHz)、感度は100dB/mW、有線接続・POWER ON時のインピーダンスは48Ω(1kHz)、感度は102dB/mWです。本体重量は約250gです。付属品として、USBケーブル、キャリングケースなどが同梱されます。
自のノイズキャンセリング機能を搭載したヘッドバンド型Bluetoothワイヤレスヘッドホン「WH-1000XM5」で、環境ノイズに邪魔されない最高のサウンドをいつでも楽しみませんか。
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