USB-DACアンプは、USB-DAC機能を内蔵したヘッドホンアンプです。USB-DACは、パソコンやスマートフォンなどのデバイスとUSBケーブルで接続することで、再生されているデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換するデバイスです。ヘッドホンアンプは、アナログ音声信号をヘッドホンで再生するのに適した信号へ増幅するデバイスです。この2つの機能を搭載したUSB-DACアンプを使用することで、デジタルデバイスで再生するサウンドを手軽にヘッドホンやイヤホンで楽しむことができます。また、パソコンやスマートフォンに直接ヘッドホンやイヤホンを接続して再生するより、USB-DACアンプを通して再生するほうが周囲のノイズの影響を受けにくく、より高音質なサウンドを楽しむことができるモデルも多くあります。
「DC06」
「DC06」は、ポータブルオーディオデバイスなどを展開している「iBasso Audio(アイバッソオーディオ)」のポータブルUSB-DAC/AMPシリーズのひとつ「DC」シリーズから登場した、新世代DACチップ「ES9219C」をデュアルで搭載したスティック型USB-DACアンプです。
核となるDACチップは、ESS Technology社製の「ES9219C」がデュアルで搭載されています。「ES9219C」は新世代モデルのDACチップで、サウンドパフォーマンスと省電力性に優れています。設計には「Dual DAC アーキテクチャ」を採用し、高出力と低ノイズを両立させています。
アンプセクションは、専用の電源供給回路が搭載されています。[同期整流DC-DCコンバーター – 低雑音チャージポンプ – LDOレギュレーター]を用いた電源供給回路により、4.4mmバランス接続時には最大320mW(32Ω負荷時)の力強いアンプの駆動を実現しています。
クロックは、NDK社製のフェムトクロック水晶発振器が搭載されています。高精度なコンポーネントにより、位相雑音を効果的に低減することができ、DACに正確な基準クロックを提供することが可能です。
フォーマットは、最大PCM 384KHz/32Bit、DSD 11.2MHzまでのネイティブ再生をサポートしています。MQAレンダラー機能を装備し、MQAコアデコード機能を持つ音楽プレイヤーアプリと組み合わせることで、最大16倍までのMQA展開に対応しています。
再生デバイスとの接続端子は、USB Type-C端子が採用されています。付属のUSB Type-Cコネクタケーブル以外にも、別売りのOTG機能付きのケーブルを使用することで幅広いデバイスと接続することができます。接続には汎用性の高い「UAC 2.0(USB Audio Class 2.0)」規格を採用し、Androidスマートフォンやタブレット、Windows 10/11、Mac OSのパソコンなど対応しているデバイスであれば接続するだけですぐにサウンドを楽しむことができます。他のOSでも専用のドライバーを使用することで利用できる場合があるので確認して下さい。
一部のAndroidスマートフォンでは、音声出力にAndroid OS独自の方式を採用し続けている場合があります。その場合、Androidのソフトウェア・ボリューム機能を音量調整に利用することになりますが、音量を絞ることはできても、ノイズフロアを低下させることができなくなります。その対策として、「UAC 2.0 ボリュームコントローラー」用の専用アプリ「iBasso UAC」が用意されています。このアプリと連携することにより、64段階の細かい音量調節が可能になり、優れた音質と低ノイズフロアを両立させることができます。
音声出力端子は、4.4mmバランス出力端子と3.5mmシングルエンド出力端子が用意されています。エントリーモデルのイヤホンから、ハイエンドのヘッドホンまで好みのモデルを接続することができます。4.4mmバランスの出力レベルは3.2Vrms(32Ω)、THD+Nは0.0005%(32Ω)、S/Nは123dB、出力インピーダンスは0.5Ω以下です。3.5mmシングルエンドの出力レベルは2Vrms(32Ω)、THD+Nは0.0007%(32Ω)、S/Nは120dB、出力インピーダンスは0.3Ω以下です。
本体にはLEDインジケーターが搭載され、再生フォーマットを確認することができます。本体サイズは約幅50×奥行き23mmで、本体重量は約32gです。付属品として、USB Type-Cケーブル、USB Type-C to USB Type-Aコネクタなどが同梱されます。
新世代DACチップ「ES9219C」をデュアルで搭載したスティック型USB-DACアンプ「DC06」で、高品質のサウンドをいつでも楽しみませんか。
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